お正月といえば『羽子板』--そんなイメージがぼんやりとあるものの、実のところその意味するものが何であるか、あまり深く考えたことがなかったランキース記者。なぜ正月に羽子板なのか? そしていったいどんな羽子板があるのか? 羽子板市で賑わう浅草寺に出向き、お話を伺ってきた。●文:加賀谷優子(ランキース)


羽子板を求めるお客さんでごったがえしていた、羽子板市真っ只中の浅草寺境内。ふと見回すと、伝統的な羽子板以外にも、プロゴルファーの石川遼選手や、サザエさん、アンパンマンなどといった珍しい羽子板もあったりして、見ているだけでも楽しくなってくる。

そもそも、羽子板にはどういう意味があるの? 羽子板市に毎年出店しているという『歌舞伎屋』の杉浦宏さんにお話を伺った。

 「羽子板には、景気を“ハネあげ”、邪気を“ハネ飛ばす”っていう意味があるといわれているんですよ。だから縁起物や、厄除けとしてお正月に飾るんです」

ハネ(羽根)飛ばす! そういった意味があったんだ。
それにしても、同じ大きさの羽子板でも、値段がピンキリ。これはなぜ?

「ほら、よく見てみると着物が一つ一つ違うでしょう? この生地……友禅や絞りとかで値段が変わるんです。それと作るための手間。その二つで値段が決まってくるの。あとは、歌舞伎の羽子板が多いでしょう? 江戸時代、羽子板は歌舞伎役者のブロマイドがわりでもあったんですよ」

羽子板には、そんな歴史もあったんだ! 
やっぱりその年によって売れる羽子板も変わってくるの? 
今年はどんな羽子板がオススメ? 
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●秀徳人形工房●
毎年12月17・18・19日に開催される浅草羽子板市に、「秀徳」の屋号で出店。今回お話を伺った『歌舞伎屋』の羽子板を製造しているのも、こちらの工房。羽子板のほかに、ひな人形、五月人形なども製造。
★12月31日〜1月7日も浅草寺に出店予定。
電話:0463-72-2948


■2009年を“ハネ上げ”&“ハネ飛ばす” オススメ羽子板BEST5■



宝船

「景気の悪いときは、宝船が売れるんですよ!」と杉浦さん。実際今年は飛ぶように売れたという。宝船は、福を運ぶといわれる縁起物。100年に一度の不景気とさえ言われる今だからこそ、景気回復への願いをこめて買い求める人が多いのかもしれない。





直江兼続

来年のNHK大河ドラマ『天地人』の主人公、直江兼続をデザイン。今まであまり注目を浴びていなかった彼にスポットを当てたドラマということで、話題性も抜群。2008年大人気だった『篤姫』を超えるか!?





まゆ玉

江戸時代の正月の飾り物である『まゆ玉』のほかにも、縁起物である大福帳(江戸時代の出納帳)や、千両箱など、おめでたいものがぎっしり詰まった羽子板。お正月らしさを満喫できる一枚。





八重垣姫

こちらの羽子板のモチーフは、歌舞伎の人気演目『八重垣姫』。そして姫の横には、劇中で重要な役割を持つ兜が。ふわふわした髪の毛の質感は、手づくりの羽子板ならでは。





三番叟

歌舞伎で、お正月におこなわれる演目の『三番叟』をモチーフにつくられた羽子板。今にも舞を踊りだしそうな躍動感にあふれた一枚。



一枚の板の中に、さまざまな人物や物語が凝縮されている羽子板。今回紹介した羽子板は『江戸押絵羽子板』といって、東京都知事指定の伝統工芸品でもある。

12月31日〜1月7日は、羽子板市ほどの数ではないものの、羽子板のお店が浅草寺境内に出るとのこと。今回の羽子板市で買い逃した人は、そちらを訪れてみるのもいいかもしれない。





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